2011-06-03 第177回国会 参議院 予算委員会 第18号
○政府参考人(久木田豊君) その点につきましては、実際の被曝量というのは、放出量だけではなくて、当然ながら気象条件、それから地形等に依存いたします。 三月十五日の時点について申しますと、御存じのように北西方向に向かって風が吹いた時間帯がございまして、それと同時に降雨、降雪等がございました。その結果として、地表が放射性物質によって汚染されて、その後、その領域での外部被曝の原因となっているということでございます
○政府参考人(久木田豊君) その点につきましては、実際の被曝量というのは、放出量だけではなくて、当然ながら気象条件、それから地形等に依存いたします。 三月十五日の時点について申しますと、御存じのように北西方向に向かって風が吹いた時間帯がございまして、それと同時に降雨、降雪等がございました。その結果として、地表が放射性物質によって汚染されて、その後、その領域での外部被曝の原因となっているということでございます
○政府参考人(久木田豊君) 原子力安全委員会では、SPEEDIを使った一つの試みといたしまして、地上で測定いたしましたダストサンプリング、大気中の放射性物質濃度に基づきまして原子力発電所からの放出量を推定しております。 それによりますと、一番放出率の高かった三月十五日の午後の時点で、沃素131について一掛ける十の十六乗ベクレル・パー・アワー、セシウム137についてはその十分の一程度というような値が
○政府参考人(久木田豊君) お答え申し上げます。 今回の事故は、地震と津波による長時間にわたる全電源喪失、さらに冷却機能の喪失によって深刻な事態に至ったものでございます。このような事態についての十分な対応策が準備されていなかったものというふうに原子力安全委員会としても認識してございます。 現時点におきましては事故に関する事実関係が必ずしも明確になっていないところでございますが、原子力安全委員会としては
○久木田参考人 これも御質問の趣旨に沿うかどうかよくわからないところがございますが、例えば防災指針におきましては、屋内退避の基準として十ミリから五十ミリシーベルト、避難の基準として五十ミリシーベルトという数値が書いてございます。 それに対しまして、今回の事故につきましては、特定の地域におきまして長期間にわたって外部被曝の線量が高い状況が続いていた。御承知のように、原子力発電所から北西方向の地域でございますが
○久木田参考人 もちろん、ルール上は法律に基づく助言というのが基本でございます。しかしながら、今回の事故におきましては、さまざまな問題、いわば想定されていない問題が発生したわけでございまして、それについては、問題の内容についての御相談に応じることから含めまして、安全委員会としてはできるだけ懇切に対応してまいったというふうに考えております。
○久木田参考人 お答え申し上げます。 原子力安全委員会の基本的な立場については、議員が住田先生の言葉を引いて申されたとおりでございます。 今回の事故に関しましては、原子力安全委員会は事故発生後直ちに委員会を開催いたしまして、緊急技術助言組織を立ち上げております。その後につきましては、班目委員長ほか私も含めてでございますが、官邸におきまして、総理、経済産業大臣に対して直接助言を申し上げているところでございます
○久木田参考人 お答えを申し上げます。 ただいま原子力安全・保安院から回答いたしましたように、原子力安全委員会といたしましては、今回の要請につきましては全く関与はいたしておりません。
○政府参考人(久木田豊君) お答え申し上げます。 原子力安全委員会といたしましては、四月の十日に計画的避難区域等の設定について原子力災害対策本部長に意見を提出してございますが、その際に、計画的避難区域等の在り方については、放射性物質の放出が基本的に管理された状況にあると判断されるに至った時点で見直しを行うことが適当であるといたしております。すなわち、発電所からの放出率が十分に低下し、さらに、当該区域
○久木田参考人 お答え申し上げます。 今回の判断におきまして、文部科学省がICRP等の勧告に示されております、一から二十ミリシーベルトという範囲の上限であります二十ミリシーベルトというものを一つの目安とするということについては、お聞きしております。
○久木田参考人 原子力安全委員会でございます。 ただいまの御質問ですが、先ほど文部科学省から説明がございましたように、こういった状況に適用すべき線量の範囲、基準として一から二十ミリシーベルトという数字が与えられている。これは大人、子供についての区別はございません。 しかしながら、その線量を評価する段階で、御承知のように、被曝としては外部被曝と内部被曝といったものがございますが、そういったものを評価
○久木田参考人 原子力安全委員会が、本件につきましては文部科学省から、年間二十ミリシーベルトに相当する空間線量率であります三・八マイクロシーベルトという値に基づいて判断を行うということについて助言を求められて、それに回答したという立場でございます。 まず、この年間二十ミリシーベルトということについても、文部科学省の算定というのは非常に保守的な条件で計算している。そのことを踏まえて私どもとしては助言
○政府参考人(久木田豊君) 御指摘のように、四月十七日に原子力安全委員一名と調査委員一名を派遣いたしまして、原子力安全委員は福島第一原子力発電所の視察をいたしました。調査委員については、引き続き現地にとどまっていただくというふうに考えております。
○政府参考人(久木田豊君) 原子力安全委員会といたしましては、原子力安全委員会、東京の現場におきまして、ただいま申し上げましたように、多数の助言要請、情報提供に対して多くの外部の専門家の先生方の協力を得て努力してまいったところでございます。そのことに時間を取られて派遣が遅くなったということでございます。
○政府参考人(久木田豊君) お答え申し上げます。 原子力安全委員会では、四十名の専門家から成る緊急時助言組織を構成しておりますが、この内容は、放射線被曝、放射線計測、環境影響、施設といった専門分野に分かれております。 今回の事故におきましては、事故の発生いたしました三月十一日に助言組織の立ち上げを決定いたしておりますが、御承知のように、当時、携帯メール等による連絡というのは極めて困難な状況でございまして
○久木田参考人 お答え申し上げます。 原子力安全委員会が平成二年に決定いたしました発電用軽水型原子炉施設に関する安全設計審査指針の中で、「原子炉施設は、短時間の全交流動力電源喪失に対して、原子炉を安全に停止し、かつ、停止後の冷却を確保できる設計であること。」とし、これについての解説の中で、長期間にわたる全交流動力電源喪失は、送電線の復旧または非常用交流電源設備の修復が期待できるので考慮する必要はないとしていることは
○久木田参考人 議員のおっしゃった数千と申しますのは、放出側の情報がわからないままに、それが、例えば時間当たり一の量が放出されているというふうに仮定して、相対的な濃さがこうなるであろうというふうな計算をした、そういったものについては相当量の計算結果がございます。 しかしながら、定量的に、ある場所、あるところでどれだけの放射線量が生じたかということについては、これまで申し上げておりますように、過去にさかのぼった
○久木田参考人 今回の緊急事態につきましては、原子炉側の状態のために、先ほど申し上げましたように、原子力施設から時間当たりどれだけの放出が行われているかということを直接計測ができない、その他の手段によっても施設側で評価することが大変難しいということでございます。 それから、後半の御質問については、御指摘のとおりに、限られた情報ではございますが、大気中の放射性物質の濃度を地上で計測したデータから過去
○久木田参考人 お答え申し上げます。 御指摘のように、文部科学省が所管いたしますSPEEDIにつきましては、今回の福島第一原子力発電所の事故におきましては、現在、私ども原子力安全委員会において活用しているところでございます。 このSPEEDIでございますが、本来は、原子力施設から時間当たりに放出される放射性物質の量あるいはその核種の組成等がわかれば、施設の周辺の放射性物質の大気中の濃度や空間線量率
○政府参考人(久木田豊君) お答え申し上げます。 原子力安全委員会の平成二年に決定いたしております発電用軽水型原子炉施設に関する安全設計審査指針というものの中では、御指摘のとおり、電源喪失に関する設計上の考慮におきまして、原子炉施設は、短時間の全交流動力電源喪失に対して、原子炉を安全に停止し、かつ、停止後の冷却を確保できる設計であることとしておりまして、その解説におきましては、長期間にわたる全交流動力電源喪失
○政府参考人(久木田豊君) 先ほど申し述べましたように、原子力安全委員会の安全審査指針におきましては、極めてまれに発生し得るような津波についての対応を求めているものでございます。 こういった対応を求めた平成十八年に改訂された耐震審査指針についてのバックチェックが現在進行中でございまして、福島第一発電所に関するバックチェックにおきましても、安全性の評価が、過去の津波被害を改めて洗い直して、最新の知見
○政府参考人(久木田豊君) お答え申し上げます。 先ほど経済産業省からもお答えがあったところでございますが、現在の原子力安全委員会の安全審査指針におきましては、津波につきましては、発電用軽水型原子炉施設に関する安全審査指針の中の自然現象に対する設計上の考慮の中で、特に重要度の高い安全機能を有する構築物、系統及び機器は、予想される自然現象のうち最も過酷と考えられる条件、又は自然力に事故荷重を適切に組
○久木田参考人 先ほど申しましたように、今般の事故におけるSPEEDIというのが、開発時に想定されていたような形とは全く異なる、つまり変則的な状況であるということをまず御理解いただきたいと思います。その結果として、繰り返し申し上げておりますような、大きな不確かさが生じるということは、これまでの検討からもわかっております。 さりながら公開するということの意味でございますが、そのためには、SPEEDI
○久木田参考人 お答え申し上げます。 日々の予測につきましては、先ほど御説明いたしましたような理由によりまして、大きな不確かさが伴うということが現状でございます。 現状での予測でございますが、幸いなことに、現状では、原子力発電所の状態がかなり安定しておりますので、一時期に比べまして、私どもの評価によれば、時間当たりの放出量というのはけた違いに小さくなっております。 したがいまして、今、例えば、
○久木田参考人 お答え申し上げます。 お尋ねのSPEEDIでございますが、これは既に御承知かとは思いますが、原子力施設から時間当たり放射性物質がどれだけ大気中に放出されているかということがわかれば、環境の大気中の放射性物質濃度とかあるいは放射線量率を予測することができるというものでございます。 しかしながら、今回の事故におきましては、施設からの放射性物質の放出割合を測定することはできないという状況
○政府参考人(久木田豊君) 米国においてはここで問題にしておりますような放出量の評価というものはまだ行っていないというふうに理解しております。
○政府参考人(久木田豊君) お答え申し上げます。 米国のDOEの航空機サーベイというものが系統的に行われておりまして、それによる線量率の結果というのは、文部科学省等によって行われております地上での線量率の結果と整合する結果であるというふうに理解しております。
○久木田参考人 お答え申し上げます。 SPEEDIでございますが、これは、原子力発電所から時間当たりどれだけの放射性物質の放出があるかということを入力いたしまして、大気中の放射性物質の濃度や被曝線量の予測を行うためのシステムでございます。 しかしながら、今般の事故におきましては、原子炉から時間当たりどれだけの放射性物質が放出されているかということを直接測定できない状態が今日まで続いております。
○久木田参考人 御指摘のとおり、原子力安全委員会におきましては、文部科学省において取りまとめられました地上におけるモニタリングデータを用いまして、御指摘の数字を取りまとめたということでございます。
○政府参考人(久木田豊君) 今回の事故におきましては、御承知のように、格納容器についても一定の損傷があるというような状況でございまして、言い換えますと、放射性物質がどこからどのような形で放出されているかということを把握しにくい状況にございます。例えば、排気筒での流量と放射性物質濃度を測ることによって放出量が特定できればおっしゃるようなことが可能でございますが、今回の事故についてはそれが非常に難しい。
○政府参考人(久木田豊君) お答えいたします。 SPEEDIの本来の機能についてはただいま御指摘のとおりでございますが、今般の事故におきましては、原子力発電所から時間経過とともにどれだけの放射性物質が放出されたかということについての測定が行われておりませんので、SPEEDIの本来の機能が発揮できないという状況にございます。そのために、原子力安全委員会におきましては、地上で測定されました沃素131あるいは
○久木田参考人 御指摘のような方向に向けて努力しているところでございますが、現在のところの不確かさについては、先ほど申し上げたとおりでございます。 私どもといたしましても、専門家の英知を集めて、できるだけ役に立つような情報を出すように努力してまいりたいと考えております。
○久木田参考人 先ほど申し上げました理由によりまして、実際に放出される放射性物質の量に基づいた定量的な予測というものはできない状況にございます。これまでの試算結果によりましても、かなりの不確かさを伴う予測しかできないということが判明しております。
○久木田参考人 お答え申し上げます。 いわゆるSPEEDI、正式名称といたしましては、緊急時迅速放射能影響予測システムでございますが、これは、原子力施設から大量の放射性物質が放出されたり、あるいはそのおそれがあるような場合に、周辺環境における放射性物質の大気中濃度や被曝線量などを予測するシステムとして開発されたものでございます。 しかしながら、今般の福島第一原子力発電所の事故におきましては、時間経過
○久木田参考人 ただいまの御質問にお答えする前に、先ほどのSPEEDIの件について念のために申し上げておきたいと思います。 二十三日に公表いたしましたSPEEDIによる試算結果でございますが、これは、限定的な情報を用いて、福島第一原発の事故発生後の十二日六時から二十四日の零時まで一歳児が二十四時間ずっと屋外にいた場合という、極めて慎重な仮定のもとに甲状腺の被曝線量を試算したものでございます。SPEEDI